去年の11月、ボクらは韓国に引っ越してきました。新しい生活のスタート。スーツケースを抱えて部屋に入って、まずやったことといえば…そう、暖房のスイッチオン。
韓国の住宅は、アパートの部屋でもほぼ100%といっていいほど床暖房(オンドル)が標準装備。冬はマイナス10度にもなるソウルの寒さを考えたら、納得です。
床暖房のリモコンを探して、スイッチを入れようとしたそのとき——。
「ん?このロゴ、見たことあるぞ…」
Rinnai
リンナイ!?

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なぜここにリンナイ?
日本で「リンナイ」といえば、ガスコンロ、給湯器、湯沸かし器のメーカーってイメージじゃないですか?まさか韓国でその名前を目にするとは思ってなかったので、正直ちょっとテンション上がりました。
うちの床暖房は、ガスで温めた液を床下に循環させる仕組み。そのシステムの心臓部分、つまり給湯と循環を制御する装置一式がリンナイ製だったわけです。
調べてみたら…リンナイは韓国でかなりメジャーらしい
それ以来、外に出ても「Rinnai」のロゴがやたらと目に入るようになってきました。飲食店の厨房、アパートの管理室、そして大型家電量販店。
ある日、電気屋さんで見かけたのがリンナイの空気清浄機。え、リンナイってそんなのも作ってたの!?

調べてみたら、リンナイは1970年代から韓国に進出していて、韓国法人「린나이코리아(Rinnai Korea)」を設立してるそうです。韓国市場に合わせて製品ラインナップも独自に展開していて、給湯器や暖房器具だけでなく、ビルトインのオーブンや食器洗浄機なんかも扱っているとか。


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海外で浸透している「日本ブランド」
正直、日本にいたときは自分の家の給湯器がどこのメーカーなのか、気にしたことすらなかったボク。でも、海外に来て「Rinnai」のロゴを見ると、なんだかちょっとした再会みたいな気分になります。
しかも、「日本製だから安心」とかいう理由じゃなくて、現地でちゃんと受け入れられて、当たり前に使われているってことにちょっと感動すら覚えます。
韓国の人たちは、たぶん「リンナイ=日本の会社」ってことを知らずに使ってる人も多いかも。それもまた面白いところ。
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日本では気づかない日本企業の顔
今回の件で、ふと思いました。日本では当たり前すぎて気にしていなかった企業が、海外ではしっかり存在感を放ってるってこと、けっこうあるんじゃないかと。
もし韓国に来ることがあったら、ぜひ街中で「リンナイ」のロゴを探してみてください。もしかしたら、ボクみたいに「おっ、ここにも!」ってなるかもしれません。
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韓国のリンナイ(韓国語)
日本のリンナイ
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💡ちょっと豆知識:
リンナイの英語表記は Rinnai で “n” が2つあるのがポイント。「Rinai」ではなく「Rinnai」なので、海外で書くときに間違えやすいんですが、実はこのスペルは日本語の「林内(りんない)」をローマ字っぽくしたものなんです。リンナイって、実は創業者2人の名前を合わせた造語のようです。 林さん(Rin)と内藤さん(Nai)でリンナイ。しかも100年以上前に創業された日本企業っていうから、なかなかの老舗です。
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