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韓国で「セコム、してますか?」――実は韓国でもNo.1のセキュリティ企業だった!

「セコム、してますか?」

ある世代には馴染み深いフレーズかもしれません。長嶋茂雄さんが出演していた、あの印象的なCM。

35年セコムのアンバサダーを務めた長嶋さんに代わり今年(2025年)3月から大谷翔平さんがCMに出ていますね。そして大谷さんも言ってますね。「セコム、してますか?」

このCMで知られるSECOM(セコム)は、日本のセキュリティ業界でトップを誇る老舗企業。1962年に創業し、法人・個人を問わず幅広くサービスを提供しています。ですが、実はこのSECOM、韓国でも警備業界No.1の地位を誇っているんです。

長嶋さんと大谷選手の共演(競演!)感慨深いものがありますね~

セコムの日本での歴史

セコムは、1962年に「日本警備保障株式会社」として設立されました。
当時は「警備」という言葉すら、今ほど一般的じゃなかった時代。創業者の飯田亮さんは、「安全を“サービス”として提供する」という新しい発想を、日本で初めてビジネスにした人だったそうです。

セコムと最初の東京オリンピック――創業のきっかけは五輪だった!

セコム(当時は「日本警備保障株式会社」)が設立されたのは1962年。そのすぐ後に開かれたのが、あの1964年の東京オリンピックでした。

当時、日本にはまだ民間の警備会社というものがほとんど存在していなくて、警備は基本的に警察が担っていました。でも、東京五輪を目前に控えて、海外からの要人や観客の安全を守るには、警察だけでは人手が足りない――そんな背景があったんです。

そこで、創業者の飯田亮さんが「民間による警備サービスが必要になる」と感じ、わずか十数名の社員で立ち上げたのが、今のセコムの前身となる会社。

実際に、日本警備保障は、1964年の東京オリンピック関連施設の警備に携わったそうです。
つまり、セコムはオリンピックの“裏方”として、開催の安全を支えていたというわけ。

このオリンピックでの実績が、企業や施設からの信頼を得る大きなきっかけになり、その後の急成長につながっていきました。

それから4年後の1966年には、日本で初となるオンラインセキュリティシステムを開発。これは、施設に設置されたセンサーが異常を感知すると、警備センターに自動で通知が送られ、すぐに対応できるという仕組み。今では当たり前のこのシステムが、当時は革新的だったそうです。

さらに、1970年代には企業だけでなく、一般家庭向けのセキュリティサービスもスタート。
「お金持ちだけが使うもの」だった警備が、少しずつ一般の家庭にも広がっていきました。

そして1983年にブランド名として「SECOM(セコム)」を導入。同時に、企業名も「セコム株式会社」に変更されました。

以降、医療・介護・災害対応・保険・ドローン監視など、ただの「警備会社」にとどまらず、“社会システム産業”を掲げて、どんどん領域を広げていきます。

ボクも、「セコム=防犯」って思っていましたが、調べてみたら本当にいろんなことやってる会社なんだとびっくりしました。

韓国で「セコムする」は当たり前?

さて、韓国での話。

韓国に来て驚いたのが、至る所で見かける「SECOM」の文字。商業ビル、マンション、オフィス、ATMコーナー、はては小さな飲食店まで。日本以上に日常に溶け込んでいる印象すらあります。

こちらのセコム、会社名はエスワン(에스원)ですが、一般に日本と同じく「セコム」の名前でよく知られています。韓国でも「セコムする」が「セキュリティを導入する」という意味になるほど、言葉としても浸透しているようです。

なんと現在、韓国国内の総合セキュリティ市場で50%以上のシェアを持っているとのこと。これは業界内でも圧倒的な数字です。もはや「セキュリティ=セコム」という図式が、韓国でも定着しているようです。

このエスワンは、1981年にセコムとサムスングループの合弁で設立された会社。つまり、セコムは40年以上前から韓国で活動していたんですね。ボクははずっと日本限定の会社だと思っていたので、これにはちょっとびっくり。

実はセコム、今では韓国をはじめ、13の国と地域でセキュリティ事業を展開しているようです。


韓国でのサービス展開は?

セコムは、韓国でも日本と同様、防犯カメラ、入退室管理、火災警報、遠隔モニタリングサービスなどを提供しています。さらに法人向けにはスマートビル管理システムAIを活用した危機管理サービスなど、ハイテク化されたセキュリティも展開。

最近では個人住宅向けのスマートセキュリティ市場にも力を入れており、スマホと連動した防犯サービスや、訪問者の顔認証システムなども普及しつつあります。

ちなみに、韓国のアパート(マンション)では、ドアに小型の「SECOM」ロゴプレートが貼ってあることが多いです。街を歩いていると、1ブロックに何件も見つかることもあり、「ここも?あそこも?」と気づくたびにちょっと驚かされます。

韓国のセコムのホームページ(韓国語)↓

상업용 세콤 | 에스원
상업용 세콤은 매장, 사무실, 빌딩 등 상업시설을 위한 시스템경비 서비스 입니다. 긴급출동 뿐만 아니라 영상...

韓国でも「セコム、してますか?」

日本で聞き慣れたフレーズ「セコム、してますか?」が、今や韓国でも現実のものになっているのは、なんだか不思議で面白いですよね。

韓国に訪れる機会があれば、ぜひ街中で「SECOM」マークを探してみてください。思った以上に、あちこちで出会えるはずです。

韓国でも、多くの人が「セコム、してます」よ(笑)。


💡豆知識:セコムの社名の由来は?

ちなみに、「セコム」という社名は「セキュリティ(Security)」と「コミュニケーション(Communication)」を組み合わせた造語。

安心とつながりを届ける、という意味が込められているそうです。ちょっと良い話ですね。

韓国でのセコムの事業に関する公式の記事はこちら↓

韓国におけるセキュリティ事業|【セコム】防犯、警備、セキュリティのセコム株式会社 −信頼される安心を、社会へ。−
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