〜大塚製薬の歩みと韓国・世界での活躍〜
ある日、韓国のコンビニでポカリスエットを手に取りながら思いました。
「日本にいるときより飲んでる気がする」
少し体調が悪く感じたらとりあえず一回ポカリを飲んで様子見、、、というのがこちらに来てからの習慣になりました。
ポカリスエットやオロナミンCなど、韓国でもよく見かける製品をつくっているのは日本の「大塚製薬」。
でも実は、韓国だけでなく、世界中で事業を展開するグローバル企業でもあるんです。
今回はそんな大塚製薬の日本での成り立ち、韓国での展開、そして世界での活動、さらには韓国で販売されている人気製品について紹介していきます。
■ 日本での始まり:「病院」から「健康」へ
大塚製薬は1964年に徳島県で創業しました。
当初は医療用の点滴や輸液などを製造する製薬会社でしたが、「人々の健康に貢献する」という理念のもと、医薬だけでなく栄養食品や飲料の分野へと進出していきます。
◯ オロナミンC(1965年発売)
日本で初めての炭酸入りビタミンドリンク。「元気ハツラツ!」というキャッチコピーとともに、今でも高い認知度を誇ります。
瓶の形や味も当時のままで、長く愛されている製品です。
ちなみにオロナミンCの「オロナ」は、同社の軟膏薬「オロナイン軟膏」に由来しています。「ミン」はビタミン、「C」はもちろんビタミンC。炭酸入りなのは当時としては画期的で、「医薬品のような栄養ドリンク」として大ヒットとなりました。
◯ ポカリスエット(1980年発売)
発汗で失われた水分と電解質を補う目的で開発された飲料。体液に近い成分構成で、すっと体にしみ込む飲み心地が特徴です。スポーツ後や体調不良時など、さまざまなシーンで支持されています。
「ポカリスエット」という名前は、「pocari(ポカリ)」という語感のよい造語と、「sweat(汗)」から来ています。清潔感と信頼感を表すために、あえて青いパッケージが採用されました。
あの青色に込められた意味
ポカリスエットといえば、あの爽やかなブルーのラベルが印象的ですよね。
実はこの「青」は、単なるデザイン上の選択ではなく、“清潔さ・信頼・医療”のイメージを視覚的に伝えるために選ばれた色なんです。
発売当初、大塚製薬の中では「スポーツドリンクなのに青は売れないのでは?」という意見もありました。当時の清涼飲料水は、オレンジや赤など「元気・エネルギー」を感じさせる暖色系が主流だったからです。
しかし、ポカリスエットは“体にやさしくしみ込む医療発想の飲料”であることから、あえて薬品や医療に通じる“青”を採用。結果として、他のドリンクとの差別化に成功し、強いブランドイメージを築きました。
つまり、ポカリの青は「涼しさ」や「清潔さ」だけでなく、「信頼性」や「科学的根拠」の象徴でもあったんですね。
■ 韓国での展開:1982年からの歩み
大塚製薬は1982年に「韓国大塚製薬(한국오츠카제약)」を設立し、韓国市場に本格進出しました。
当初からポカリスエットとオロナミンCは主力製品として展開され、40年以上にわたり、多くの韓国人の生活の中に浸透してきました。
◯ ポカリスエットの韓国での存在感
韓国でも「포카리스웨트(ポカリスエット)」は、水分補給の定番として広く認知されています。特に夏場にはスポーツ後や屋外活動のあとに飲む習慣が定着しており、医療現場でも補水飲料として活用される場面もあります。
◯ オロナミンCの韓国人気の理由
「오로나민C(オロナミンC)」は、健康志向の高い韓国人にとって、元気をチャージする炭酸飲料として定番の存在。CMでも「건강한 활력(健康な活力)」というキーワードが使われ、エネルギーを与えるドリンクとして強いイメージを築いています。
■ 世界での展開:30ヵ国以上に広がるネットワーク
大塚製薬は韓国だけでなく、世界中に事業を展開しているグローバル企業です。
🌍 展開国の一例:
- アジア:中国、台湾、タイ、ベトナム、インドネシア、シンガポールなど
- 北米:アメリカ、カナダ
- ヨーロッパ:イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、イタリアなど
- 南米・中東:ブラジル、メキシコ、サウジアラビアなど
アメリカでは、サプリメントブランド「ネイチャーメイド」を展開するPharmavite社や、製薬ベンチャーのAstex社などをグループ傘下に持ち、医薬・栄養・飲料の3分野でバランスよく事業を展開しています。
売上の半分以上を海外が占める年もあり、そのグローバル戦略はますます強化されています。
■ 韓国で販売されている主な製品
韓国では大塚製薬の製品が多くの場所で販売されています。以下はその代表的なものです。
● ポカリスエット(포카리스웨트)
水分補給の定番ドリンク。ペットボトル・缶・粉末タイプもあり、運動後や夏場に最適。

● オロナミンC(오로나민C)
瓶入りの炭酸ビタミンドリンク。栄養補給や気分転換にも人気。

● ソイジョイ(소이조이)
大豆をベースにしたしっとり栄養バー。ダイエットや間食に適しています。

● ネイチャーメイド(네이처메이드)
サプリメントブランド。ビタミンC、オメガ3、マルチビタミンなどが定番。

● ウル・オス(UL・OS/울오스)
2008年に日本で誕生した、男性向け全身スキンケアブランド。2012年3月に韓国に本格進出し、スキンローション・ミルク・クリーム・薬用ウォッシュ・リフレッシュシートなど合計7種のラインアップがドラッグストアや百貨店、オンラインで展開されています。
■ まとめ:日本から韓国、そして世界へ
大塚製薬は徳島の一製薬会社からスタートし、日本での信頼を築きながら、韓国をはじめ世界中にその活動を広げてきました。
韓国でも私たちの生活の中で自然に目にする製品ばかり。コンビニやドラッグストアで何気なく手に取っていたポカリやネイチャーメイドが、実は日本発で世界に広がるブランドだと知ると、ちょっと誇らしい気持ちになりますね。



