
韓国の食堂に行くと、店員さんがトングと一緒にハサミをテーブルに置いていくことがあります。最初は「えっ、ハサミ?」と驚くかもしれません。でも、心配ご無用。これは韓国ではごく普通のことなんです。
韓国では、料理の時だけでなく「食べる時」にもハサミをよく使います。日本だと、食事中にハサミを使うのってカニくらいじゃないでしょうか?
特に有名なのは、焼肉でのハサミ&トング使い。芸人・中川家のネタにも登場しますよね。焼けた肉を店員さんがハサミでチョキチョキと食べやすく切ってくれるあのスタイル。でも、お店によってはセルフで切るスタイルもあります。
最初は戸惑うかもしれませんが、中川家・礼二さんのマネして、思いきって大胆に切ってみましょう(笑)
焼肉だけじゃない!ハサミが活躍する場面いろいろ
ハサミが活躍するのは焼肉だけじゃありません。冷麺やキムチを食べる時にも欠かせない存在です。
キムチは細かくカットされた状態で出てくることもありますが、白菜の葉が丸ごと一枚、大根が大きな輪切りのまま出てくることも。そんな時は、テーブルに置いてあるハサミで食べやすいサイズに切ってから食べます。
冷麺は麺が塊のまま出てくることが多いので、そのままだと食べにくいんです。ハサミで十字に4分割してからほぐして食べるのが定番スタイルです。
焼肉ハサミの衛生管理、ここに注意!
韓国の人はあまり気にしないかもしれませんが、日本人は胃腸が弱い人が多いので、焼肉屋さんでハサミを自分で使う時には、衛生面に少し注意が必要なようです。
特に豚肉や鶏肉の場合、生の状態で切ったハサミで、焼けた肉や冷麺・キムチを切ると食中毒のリスクがあります。焼けた肉にだけハサミを使うようにすれば安心です。
とはいえ、焼く前にあらかじめある程度切っておかないと焼きにくいということもありますよね。そんな時は、生肉用と焼けた肉用のハサミを2本用意するのがオススメです。もちろん、トングも2本あるとより安心です。ボクはいつもそうしています。
冷麺やキムチ用には別のハサミを用意してくれるお店が多いので、肉用と混ざらないように気をつけて使いましょう。親切なお店だと、色の違うハサミを用意してくれていて、分かりやすくなっています。
スープの中にハサミ!? 慣れればなんてことない
正直、ボクも最初の頃は、なぜかわかりませんが、スープにハサミを突っ込むのに抵抗がありました。でも今では当たり前のように使っています。
食材や味だけじゃなく、「食べ方」にも文化の違いがある。それを体験できるのが、海外の楽しさですよね。
ハサミやトング、韓国語では?
ちなみに、韓国語で
• ハサミは「가위(カウィ)」
• トングは「집게(チッケ)」と言います。
韓国の食堂ではキムチを含む小皿のおかず(반찬:パンチャン)がたくさん出てくるのが特徴ですが、セルフでおかわりできるおかずコーナーが設けられていることも多いです。
ハサミやトングが見当たらない時は、そのセルフコーナーを探してみてください。置いてある場合は、自由に使ってOKです。

もし見つからなければ、店員さんにこう言ってみましょう:
• ハサミが欲しい時:「가위 주세요(カウィ ジュセヨ)」
• トングが欲しい時:「집게 주세요(チッケ ジュセヨ)」
• 両方欲しい時:「가위랑 집게 주세요(カウィラン チッケ ジュセヨ)」
ハサミ文化を体験してみよう!
韓国では当たり前に使われている“食事用ハサミ”。最初は驚くかもしれませんが、一度使ってみると、その便利さに納得するはずです。
焼肉に、冷麺に、キムチに—— ぜひ遠慮なく、大胆にチョキチョキ使ってみてください!
Yahoo!ニュースで時々見かける韓国語講師トリリンガルのトミさんの記事でもハサミの事が触れられていました。↓

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