福岡にいたときは、仕事の日のランチはコンビニでサクッと済ませることがよくありました。忙しくて時間がないときは特に便利ですよね。
そして、韓国に来てからもその習慣は続いています。やっぱり、頼りになるのはコンビニ!
よく行くのは、日本にいた時にもお世話になっていた「セブンイレブン」。看板を見ると、ちょっとホッとするというか、なんだか懐かしい気持ちになります。
で、そこで何を買うかというと……やっぱり おにぎり!
え、韓国にもおにぎりあるの?と思った方、ご安心ください。ちゃんとあるんです!
韓国のおにぎりは「삼각김밥(サンカッキンパ)」
韓国には、日本の巻き寿司に似た「キンパ(김밥)」があります。直訳すると「海苔(김 キム)ご飯(밥 パッ)」で、ご飯といろんな具材を海苔で巻いたもの。巻き寿司と見た目は似ていますが味は違います。ご飯は酢飯ではなく、塩とごま油で味付けしたものです。具材は野菜、キムチ、プルコギ、トンカツなど様々。海苔にもごま油が塗ってあるので、ごま油の風味が特徴的な韓国らしさ満点の料理です。

そして、「おにぎり」は韓国では「삼각김밥(サンカッキンパ)」と呼ばれています。「三角のキンパ」ということですね。見た目はまさに日本のおにぎりそのものですが、具材は韓国風にアレンジされていて、辛い味付けのものが多いのが特徴です。
辛い系から定番ツナマヨまで!韓国おにぎりの味は?
味のラインナップを見ると、日本では見かけない韓国らしい具材がずらり。
例えば、最近食べたのは「ツナキムチチャーハン」と「牛肉コチュジャン」。どちらも、しっかりとした味つけで、ピリ辛。ご飯との相性も抜群で、満足度高めです!
「さすが韓国、やっぱり赤い系の味が多いな〜」と思いながら、ついつい手が伸びてしまいます(笑)
「チョンジュ(全州)ビビン」(전주비빔)という味のおにぎりが人気です。ソウルから南に230㎞ほどのところにある全州(チョンジュ)市はビビンバで有名です。全州ビビンバはご飯を牛骨のスープで炊いてあるのが特徴です。それをおにぎりにしているのがその「全州ビビン」おにぎりです。
それ以外にも韓国ならではの具材、味付けのものが沢山あって、見るだけでも楽しいです。

とはいえ、、、やっぱりツナマヨは外せません!
これ、日本のコンビニおにぎりでは定番中の定番ですよね。韓国のコンビニでも、ツナマヨがあるだけでちょっと嬉しくなります。日本のと同じくそのままツナとマヨネーズのものもありますが、ツナマヨに青唐辛子を入れたり、キムチを入れたりと「韓国のツナマヨ」はバリエーションが豊富です。
韓国コンビニおにぎりの立役者は、なんと日本人!
韓国でコンビニおにぎりをここまで発展させ、広めた立役者はなんと日本人。
その人物は、本多利範(ほんだ・としのり)さん。元セブンイレブン・ジャパンの取締役で、1998年に韓国セブンイレブンの立て直しという大きなミッションを抱えて韓国・ソウルに渡りました。
初めて韓国のコンビニに足を運んだ本多さんは、フード商品の数と種類の少なさに衝撃を受けたといいます。日本では、おにぎりやお弁当といったフード商品の充実がコンビニの成長を支えていたからです。当時の韓国では「冷めた食べ物は売れない」という価値観が主流で、おにぎりの味も正直お世辞にも美味しいとは言えなかったとか。多
そこで本多さんは、おにぎりをコンビニの主力商品に育てることに注力します。現地スタッフと何度も議論を重ね、韓国人の好みに合うように改良を繰り返し、まったく新しい形の「韓国式コンビニおにぎり」を作り上げたのです。
その努力の甲斐あって、韓国セブンイレブンのおにぎりは大ヒット商品に!一大「おにぎりブーム」を巻き起こし、今ではどのコンビニでも、定番ツナマヨから韓国独自の具材、味付けの多彩なおにぎりが楽しめるようになりました。
ボクが今、韓国のコンビニで気軽に美味しいおにぎりを手に取れるのも、本多さんのおかげなんですね。本当に感謝です!
現在、本多さんは「本多コンサルティング」という会社を設立し、企業の商品開発や流通支援をされているとのこと。本田さんの韓国での奮闘については、ご本人が書かれた著書『おにぎりの本多さん』(プレジデント社)に詳しく綴られています。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
日刊工業新聞社による本多さんに関する記事はこちら↓

現在の本多さんの会社 「株式会社本多コンサルティング」のホームページ
セブンイレブン以外のコンビニでも!
韓国にはセブンイレブン以外にも「GS25」や「CU」といったコンビニチェーンがあり、どこでもおにぎりが買えます。それぞれオリジナルの味があったり、期間限定の新商品が出たりするので、いろんなお店を巡るのも楽しいです。
ただ、韓国のコンビニはあまり在庫を置かないところが多いので、一つの味が一、二個しか置いていないということもあります。一度見かけても次にその味を見つけられるとは限りません。気になる味があったら迷わず試してみましょう!
今後は、もっといろんな味に挑戦してみたいなと思っています。辛い系、甘辛系、チーズ入り系……気になるものがまだまだたくさん。


でも、どれを選ぶにしても、やっぱり ツナマヨは外せません!
まとめ|韓国コンビニのおにぎり、侮れません!
韓国のコンビニには、実は日本に負けないくらいのクオリティとバリエーションを持つ「おにぎり文化」が根付いています。それは日本人の努力と、韓国の食文化との融合によって生まれたもの。
韓国に住んでいる方はもちろん、旅行で来られる方も、ぜひ一度コンビニに立ち寄ってみてください。そして、三角キンパ(삼각김밥)を手に取ってみてください。きっと、ちょっとした驚きと美味しさが待っているはずです。
まずはツナマヨから、いかがでしょうか?(笑)